「やればできるかもしれない自分」
転職相談で、忘れられない方がいます。
50歳目前のメーカー勤務の方でした。「転職を考えている」と言いながら、話を聞くと、その考えている期間が10年に及んでいた。
10年間、求人サイトには登録している。記事も読んでいる。年収データも調べている。でも、一度も応募したことがない。
「なぜ応募しなかったんですか」と聞くと、少し黙ってから、こう言われました。
「落ちたら、確定しちゃう気がして」
この一言にすべてが詰まっていると思いました。
応募しなければ、「やればできるかもしれない自分」を残しておける。確かめた瞬間に、それが消えるかもしれない。だから確かめない。怠けているのではなく、守っているんです。
ただ、その守りには静かなコストがかかっていました。
この方の中では、「たぶん自分は市場では厳しい」という一度も検証されていない仮説が、10年かけて事実に変わっていた。誰にも言われていないのに、自分で自分の選択肢を削り続けていた。
ただ、実際に職務経歴書を整理して応募してみたら、書類は普通に通りました。
10年間恐れていたものは、市場の評価ではなく、自分の頭の中の結論だったわけです。
動かないことは現状維持に見えて、実は一番大きな不確実性に全額を賭けています。
人は不安を放置しているのではなく、検証しない自分を選んでいるのかもしれません。


転職活動ではないのですが、僕もこの方と同じことをしていて、、、そして記事にしようとしてました〜😆